さあー、今回は思い込みと偏見の嵐だよー。



東日本、それも太平洋側って、日本にとってのフロンティアなんじゃないかな。

栃木とか、なんとも言い難い「寂しさ」を感じるのですよ。

平野がめちゃくちゃ広くて、果てしない感じとか、異界スポットがそこかしこにあって迷子になりそうな感じとか。
「誰でもいいから、誰かとつながっていたい・・・」
みたいな寂しさがある。


対して、
西日本って、全然寂しくないのね。

秘密基地とか作っても、
「ここはワシの土地じゃ!」
って誰かにすぐ怒られそう。
「キノコ止め山」って札がかかってたり。
とにかくすごい人間臭い。


フロンティアって

アメリカで言うと、
ニューヨークとか東部から、
GO WEST~♪」って、
どんどん西部に開拓してって。

その過程でインディアンをどんどん殺して追い出して、って負の歴史もあるけど、
とにかくアメリカ人にとってはフロンティアは西

日本は逆で、
九州とか近畿とかが中央日本で、
GO EAST~♪」って
どんどん東部に稲作を広めてって。

その過程では蝦夷とかをどんどん、殺してったかどうかはまあ、インディアンほどには撲滅してないと思うけど、でもアテルイとかシャクシャインとか負の歴史がそれなりにあって。
とにかくどんどん稲作化、「大和化」させてった。

だから日本人にとっては、フロンティアは東




ちなみにアシタカルートはこの逆で。

まだヤマト文明化されていない狩猟採集の部族の村を出て、
「私もカヤを想おう」とか調子いいこと言って、
GO WEST~♪」、
ヤマト文明化された世界へ。

西の国には、侍も商人も天子様もいる。
なんだか人間がひしめき合って溢れている。
市が立ってて「オアシじゃないじゃないか」
やっぱり西は貨幣経済。
変なオッサンがあらわれて

「これよりさらに西へ西へ進むと、人を寄せ付けぬ深い森がある。シシガミの森だ」


人に溢れた西日本でもまだまだ「異界」は残っていたけど、
タタラ場では製鉄に燃料を大量に使うもんでハゲ山になり、
棲み処を追われたモノノケたちが人間と争っている。

映画の前半で、暗闇の中で目を赤く光らせた妖しい猩々(しょうじょう)たちが、
映画後半で明るいところでその姿を見たら、


「・・・サル・・?」

って、ちょっとズッコケませんでした?


「幽霊の正体見たり 枯れ尾花」じゃないけど、
カミサマ扱いしてたのが、森が消えればタダの動物。

そういうところも含めて「神殺し」だった、と。



トトロって、やっぱり関東じゃないといなさそう。そんな気がする。
西日本のトトロは、たぶんシシ神が殺されたときに絶滅したか、東へ逃げたかしたんだろうね。


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次回、12月9日(水)アップ予定。